島キャン実施レポート

もっと知りたい場所

2019年夏 加計呂麻島
来々夏ハウス
8/29~9/11
清泉女子大学  豊島すみれ
自分の世界を広げる場所
心地いい空間を作るには
夕食の準備風景

働く上で「積極的に行動する」ということはもちろん大切なことです。私は今までこの「積極性」を働く上で一番重要な事であると考えていました。しかし、来々夏ハウスで就業し、ペンションという場所で気がついたことは、どのような行動を自分がとれば、お客様に居心地のいい空間を提供できるかということ。つまり「気遣いや心遣い」がとても重要なことであると改めて気が付きました。特に加計呂麻島は、なんと言っても海が魅力的な場所でした。だからこそ、どのような場所に席を配置すればきれいな景色を見ながら食事を取ってもらうことができるかを、毎晩来々夏ハウスの人たちと相談しながら席を決めていました。気持ちよく過ごしてもらうこと、そして加計呂麻島を感じてもらうことこそが大切なものでした。

また、島ではたらくことは、天気との戦いでもあることを学びました。都会では雨が降ることによって交通手段が途絶える事は滅多に無いと思います。しかし加計呂麻島では、天候が悪いと船が欠航になり、島を行き来することが不可能になってしまうことが多々ありました。特に、台風が重なった時には商品が届かない、観光客が奄美大島に渡ることができない、という事態も起こりました。なので、天気予報とはほぼ毎日にらめっこをしていました。

何気ない会話から温かさを感じる
安脚場の豊年祭で振る舞われたシシ汁

加計呂麻島に2週間滞在して一番印象に残っていることは、何気ない会話、おしゃべりの楽しさでした。都会では、買い物をしている際に店員と会話が生じるとすれば、内容は売られている商品のことばかりのような気がします。でも、加計呂麻島や奄美大島で訪れたお店では、「どこからきたのー?」「何しにきたのー?」といった、他愛のない会話が自然と溢れてきました。そして、予定していたよりも長時間そのお店に滞在していることが何度もありました。商品を買うことを楽しむというよりも、おしゃべりを楽しむことが島での買い物の仕方のひとつだったのかもしれません。

また、加計呂麻島で感動したのは海の綺麗さです。私は今まで黒い砂浜の海にしか入ったことがなかったので、珊瑚の白い砂浜にとても興奮しました(笑)。特に、来々夏ハウスの前に広がる砂浜には、たくさんのシーグラスが落ちていました。就業中に加計呂麻島の様々な砂浜を回っていて気が付いたことは、どの砂浜も海の色や砂の色が異なっていることでした。場所によっては、水色の場所や深い青の海が広がっていたり、細かい流木が流れ着いていたり、場所によって顔を変える加計呂麻島の海はとても魅力的です。特に、薩川の海は青い色がとても濃く、砂も茶色だったので、同じ島の海とは思えないほどでした。

山道コースを巡ってみえたもの
薩川小学校の前に広がる薩川の海

仕事が休みの日には、レンタカーを借りて加計呂麻島中をドライブしました。加計呂麻島はほとんどが山道で、普段平地しか運転しない私にとって、はじめはレースコースのように感じました(笑)。ですが、そんなドライブも、海をサイドに眺めながらというのはとても気持ちがよく、最終日のドライブはこの景色が見れなくなるのが惜しく感じるほどでした。

加計呂麻島では様々な場所を巡りました。西阿室では、1m級の巨大なうなぎを見たり、商店のおじさんと川のうなぎについて話したり、イラストレーターであるCHAZさんに会ったり、またそこでおしゃべりしたり(笑)たくさんの出会いがありました。薩川ではドラマの舞台になった小学校を訪れたり、来々夏ハウスで釣れた魚が入ったお弁当を食べたり、オープンしたばかりのカフェに行ったり・・・。思い出は語り尽くすことができないほど、たくさん作ることができました。

他にもたくさんの集落にお邪魔しました。そして、どの場所に行っても私たちを温かく迎えてくれる人たちでいっぱいでした。

山道コースを巡って、私が見たものは加計呂麻島の素晴らしい海と、その周りに溢れている島の人々の笑顔と温かさでした。

渡連からの夕焼け
「太陽のカフェ」スタッフと島キャン生ー8/31オープン「太陽のカフェ」にてー
渡連でとれたシーグラスを使って工作!!