島キャン実施レポート

あったかい島・奄美

2022年夏 奄美大島
NPO法人 TAMASU
8/16~8/29
駒澤大学/経済学部  當島うた
少しずつ奄美を知っていこう
ちょっと声に出してみる
なかなか重たいSUPのボード。海から上がるときが特に大変でした(笑)。

私がTAMASUで学んだことは、『ちょっと声に出してみる』ということです。

自分がするにも相手にしてもらうにも最初の一歩を踏み出さないといけません。TAMASUのみなさんは、「〜しようか?」や「〜してくれん?」「〜してて」などそれぞれがそれぞれに任せたり任せられたりしているなと感じました。一緒に働いたり、過ごしたりしていく上で、良い意味で気を遣っていない感じですごく良い関係だなと思いました。私は、これまで周りに対して遠慮してしまって全部自分でやらなきゃと思うことが多かったので、これからは人に頼ることをしてみようかなと思えました。

また、SUPのときに最初はSUPに乗ることにも精一杯で、話しかけるタイミングも分からないし、なんて話しかければいいかグルグル考えてしまって、お客さんに話しかけることができませんでした。しかし、2回目は最初からちょっと学んで、どこから来たとか、どうして奄美に来たのかなど、少しの時間だったけど、楽しく会話することができました。ちょっと声を出してみることで、心が満たされた感じがして、話しかけて良かったと思えました。

TAMASUの仕事で一番大変だったのは、バンガローの清掃と宿泊準備です。掃除機をかけて、クイックルをして、トイレやお風呂を磨いて、シーツやタオルケットを洗濯して。とても暑い日だったのもあって汗をたくさんかきました。数回だったけど、宿泊業ってこんなに大変なんだなと思いました。今までに宿やホテルに泊まって、当たり前に綺麗にしてもらっていたけど、清掃員さんのありがたさを痛感しました。大変だった分、働いてるな〜って感じることができたのは良かったです()

島時間
夕日を見ていた海岸。堤防に座っておじちゃんたちと話をしました。

今回お世話になった国直はすごくアットホームな感じでした。ほぼ毎日、夕日を見に海岸に行きましたが、いつも同じおじちゃんたちがいて話をしました。おもしろいなと思ったのは、船の場所で時間がなんとなく分かるというのです。奄美には、鹿児島本土と奄美群島、沖縄を結ぶ定期船があります。その船が海岸から見えるのですが、山からちょっと見え始めると19時とか、夕日があった位置に来たら20分くらいだなとか、それによって「そろそろ帰り時じゃや〜」となってると言っていました。時計がなくてもそんな感じでゆったりしてるのが島だなと思いました。奄美には「島時間」という言葉があります。私も奄美に住んでいたときは、バスが5分くらい遅く来たり、遊びの集合時間にみんながいなかったりして、「島時間だわ」となっていました()。私は島時間は悪いことじゃないと思います。上京して、みんなすごく早歩きでカツカツしてるな、時間に追われているなと感じました。島はけっこうゆっくり時間が流れている感じなので、特に疲れたなと思ったときに島に行くのはおすすめです。

 

私が今回、島キャンに応募しようと思った理由は、帰省しつつインターンも出来ないかなと思ったことが始まりです。私自身、奄美大島出身で、小さい頃は家族で島の中の色んなところに行きましたが、情けないことに奄美について知っていることは多くないです。

しかし、この2週間で奄美をちょっと知ることができたんじゃないかと思います。

地元の友だちと海に行くことがあってもだいたいいつも同じ場所だし、ドライブに行くにしても夜におしゃべりメインだったので、奄美をちゃんと観光したことがありませんでした。しかし、島キャン生と、奄美の郷土料理・鶏飯で有名なお店に行ったり、ハートに見える湾を見に行ったり、マングローブ林でカヌーをしたり、地元の友だちとではしないだろうなというようなことをたくさんしました。自分の住んでいた島がこんなにも魅力溢れるところだったなんて驚きました。これを機に帰省したときは、家でゆっくりするんじゃなくて、観光地から島の人しか知らないようなディープなところまで色んなところに行って、少しずつ奄美を知ろうと思います。

自然いっぱいの奄美
かわいいアマミイシカワガエル。

やっぱり奄美と言えば自然です。

まず、サンゴ礁。最終日前日、シュノーケリングに連れて行ってもらいました。沖の方まで船で行って、泳ぎました。砂浜に落ちているものや浅瀬のほうのサンゴしか見たことがなかったので、こんなに様々な色や形のサンゴがあることに驚きました。しかし、地球温暖化の影響などで、海水の温度が上がってサンゴ礁が仮死状態になってきているそうです。綺麗なサンゴ礁を残していくためにも、地球温暖化が進まないようにするためになにか私ができることを考えてみようと思いました。

次に、奄美大島に18年住んで初めてちゃんとアマミノクロウサギを見ました。 それはTAMASUの従業員の方が星を見に連れて行ってくれたときのことです。私たちは狭い山道を車で走っていました。すると、前に黒い影。アマミノクロウサギです。ライトで私たちに気付いて逃げようしたけど、右は畑でフェンスがあって、左は溝があって前に進むしかないようでした。追いかけっこみたいになって一生懸命ぴょんぴょん走る姿がとてもかわいらしかったです。

次に、ずっと見たかったアマミイシカワガエルを見ることができました。これまでにもおばあちゃんの家や家の近くで見たことはあったのですが、なにしろ気付くとすぐ逃げてしまうので、ちゃんと見ることができていませんでした。しかし、山の方に泊まった時、外のトイレにいつもいるよということで、見に行くことになりました。トイレに入ってすぐ、手を洗うところの鏡の前に1匹のカエルが!私はすぐに携帯をひらき、動画を撮影しました。すごく綺麗な黄緑色で、目がクリっとしてて、これ以上ないくらいに興奮してしまいました。2週間の中で1番くらいに舞い上がっていたと思います。

いつも一緒に夕日を見ながら話をする方が撮ってくれました。
山のバンガローに行く途中の絶景。
黒糖焼酎の飲み比べをしました。