島キャン実施レポート

十代最後の夏に与論島に行く意味

2022年夏 与論島
島の駅くるまどう
8/16~8/29
広島修道大学/人文学部  大野美咲
地域活性化インターンシップを超えた、もっと大きな学びがそこにはありました!
自分のためだけに働くのではない
海の家で仕事の準備をする鬼塚親子

与論島で様々な仕事を体験し、私が一番感じたのは「みんなが誰かのためを思い働いている」ということです。例えば、与論島に来てくれたお客さんに、どうしたらより良い思い出を作ってあげられるか。くるまどうでは、新しいお土産の試作が毎日行われ、かき氷の新メニューも続々と考えられていました。社長である鬼塚さんも、海仕事においてほとんど休みなしに、駆け込みの予約にも対応し、お客さんを船に乗せ海へ案内していました。また、島の人同士の助け合いや連携も印象的でした。「誰しも一人で生きていない」ことを実感しました。与論島に来てから、そのような環境の中で、人のために最大限、自分にできることをやろうとする、そして人任せにしない島の人の姿をたくさん見ることができました。自分が生きるため、という目的の前に、その「はたらく」を通して、相手を想像することに大きな意味があるのだと感じました。鬼塚さんが繰り返し仰っていた「気遣い・心配り・気配り」の大切さを、この二週間身をもって実感することができました。

私の知らなかった新しい場所
送別会では、島の方が海の幸を差し入れしてくださいました!

与論島に到着して、さっそく島の人の親しみやすさや距離の近さに驚きました。空港で送迎を待っている間も、たくさんの島の人が声をかけてくださいました。島キャン生だと伝えると、応援してくれたり、移動を手伝ったりしてくださいました。そんな親しみやすさから、与論について知りたいことがあれば、なんでも島の人に聞きました。みなさん「与論に来てくれてうれしい」と、たくさんのことを教えてくださいました。だからか、与論島について知る、という面ではあまり苦労は必要ありませんでした。また、同じ区域に住む人たちはみんな知っている、という強いつながりをもつ地域性も印象的でした。特に島での子育てについて、都会では薄らいでいる「地域の子どもたちをみんなで育てる」という意識を強く感じました。二週間という短い期間で、与論を存分に体験して帰ろうと思い、いろいろな場所に足を運びました。どこに行っても島の人は優しく、知らない場所なのにずっと安心していられるような、温かくて素敵な島でした。

心に余裕をもつこと
与論島の朝焼け。地元では、太陽はいつも山から登り山に沈んでいきます。与論島で見た広がる水平線と太陽は、とてもきれいでした。

島キャンでのインターンシップを終えてから、まだ一か月も経っていませんが、自分の中でひとつ変わったなと感じることがあります。それは「後回しにしないこと」です。課題や生活のなかの些細なことはもちろん、インターンシップや行事など、今の自分に挑戦できることを、とりあえずやってみようと考えるようになりました。つい先日、これまでなかなか勇気が出ず申し込まずにいた留学生交流会に参加し、とても貴重な体験をすることができました。何かと理由をつけて後回しにすることで、自分のためになる機会を逃していてはもったいないと改めて感じることができました。鬼塚さんの「後回しにすれば、苦しむのは自分」という言葉も印象的でした。心に余裕をもつための秘訣なのだという、大きな気づきにつながりました。島キャンでのひとつ「やり遂げた」という自信が、今後の様々な選択にも活きてくれるのではないかと思います。今のわたしにとって、とても必要な学びだったと感じています。

社長とヤギの親子と散歩♪
くるまどうの黒糖アンダギーです。ひとつひとつ手作りで、絶品です!
お休みの日のシュノーケリング!魚の方から寄ってきてくれます。