島キャン実施レポート

島で出会った素敵な仲間。

2019年夏 海士町
海士町観光協会
9/12~9/26
和歌山大学/観光学部  こみち
ここでしか出会えないもの。
地域で働く。
同じ就業先だった学生と昼休みに撮った写真。

私は2週間、海士町にあるCAS凍結センターという魚介類の加工場で就業体験をした。この加工場では、イカの加工をしていた。私は最初こそどうしてこんな淡々とイカの加工ばかりやっているのだろう。と考えていたが、地域の方と話す中で、地域経済を回すにはこの加工場は必要であることを知った。AI時代にシール貼りまでも手動でやっていることに意味はあるのだろうか、と同じ就業先だったメンバーで話したこともあったが、地域の方とお話をしていく中で従業員を多く雇うための策なのであると思った。また、生ものを扱う加工所だからこそ、素早くかつ丁寧に作業をこなしていくことに難しさを感じたが、従業員の方にアドバイスをもらいながら仕事をすることができた。2週間で学んだことは、地域で働くことは、仕事場ではもちろん、仕事場以外でも地域の方と信頼を築くことであるということだ。

そして、地域で生きることなのだと感じた2週間だった。

2週間しか島で生活しないインターン生の私を温かく受け入れてくれたCAS凍結センターの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいである。ありがとうございました。

地域と共に生きること。
毎日のように一緒に食卓を囲んだ仲間たち。

私はこの2週間をシェアハウスで生活し、同じ就業先のメンバーや同じ期間に海士町で仕事をしていた学生と生活しました。このシェアハウス生活では、私の2週間の生活を充実させた。朝起きて「おはよう」、みんなで出勤して「行ってらっしゃい、頑張ってね」、みんなで帰って「おかえりなさい」、みんなでご飯を食べて「いただきます」「ごちそうさまでした」。そんな当たり前のことを当たり前にみんなでできる毎日。とても幸せな日常だった。

シェアハウス近くの商店から、私たち学生に残った煮物やカレー、餃子などを差し入れてもらった。そんな都会では感じることのできない温かさ、近所づきあいをたくさん感じた。また、地域の学習センターにもお邪魔させてもらって高校生とも交流ができて仲良くなることができた。

この2週間たくさんの方に支えてもらって、幸せ者だと感じた。本当にありがとうございました。

ないものはない。
港に降り立ってすぐに見えるポスタ―、「ないものはない」。

海士町は2011年に「ないものはない」宣言をしています。実際、海士町で生活をしてみて思ったことは、ないものはないが不便ではなかった。私は、高校三年間を島で生活をしていた。その島には、コンビニが2店舗とドラックストア、農協が1店舗ずつあり、本土と変わらない生活が普通にできていた。しかし海士町は、コンビニはなく、あるのは個人商店ばかり。物価は高いし、欲しいものが売ってないときもある。でも、私が不便と感じなかったのは、商店のおばちゃんおじちゃんと仲良くなって、たくさんお話しできたり、人の温かさに触れていたからだと思う。

ほかにも、ないものはないからこそ島でできることを考えたり、島に関わりたいと思う。あるひとりのIターン者とお話をしたときに「今の若い子たちは地域に関わりたいっていう子が多いけど、自分が本当にやりたいことをできているのかな、もう少し自分のために生きてもいいと思う」ということを言っていた。私自身も地域にかかわる人間になりたいと思っているからこそ、この言葉はどこか引っかかる所があった。その理由はまだわからないけれど、この些細な疑問はこの方と話さないと出てこなかったことだ。

些細なことだけど、疑問を持てるほど心にゆとりを持てる場所。それが島だと思う。

海士町で生活し、出会った人々は私にとって大切な宝物。本当にお世話になりました。

島のほけんしつ。「蔵 KURA」もっと話してみたかった人が経営している場所。
仕事終わりに教えてもらった「きんにゃもにゃ踊り」
最終日に海中展望船あまんぼうに乗った時の写真。