島キャン実施レポート

私の今後に影響を与えてくれた島

2017年夏 新上五島町
くらしの学校「えん」
2017年8月2日~8月15日
東京女子大学現代教養学部  木野 清香
私を見つめなおさせ、新しい発見をくれ2週間
はたらくにつながる自己発見
子どもキャンプ中の写真と上星の土用干しの写真

今回の私の就業先は他に比べても就業内容が特殊だったのではないかと感じています。はたらくが、今後就くであろう仕事とは全く違いました。だからこそ学べたことが沢山ある。以下ははたくというより自己発見についてです。
まず、自分は周りを見て動く力がこのインターンシップで伸びたのではないかと感じています。特に子どもキャンプではグループでは6人の子どもを担当していました。各自がどのような動きをしているかはもちろんですが、自分がどのように声掛けをしたらグループが、そして1人1人がうまくいくか(成長できるか)考えながら行動しました。しかし、干渉しすぎるのもよくないので、バランスが難しかったです。同じスタッフの人にグループを良く見ていると言ってもらえたので自分が意識していた上記のことが少しは出来たのではないかと思っています。
そして短所だと感じたことは「臨機応変さ」です。今まで臨機応変に行動できるタイプだと思っていたのでショックでした。子どもキャンプではあらかじめ1日の流れが大まかに決まっています。しかし、自由な時間が多く、私は初日を中心に戸惑いました。スケジュールが決められていないことが苦痛でした。1週間後には慣れることが出来ましたが、自由な時間が多く存在することに可能性を感じられるようになりたいです。
これらに気付けたことは今後のはたらくに生きるのではないかと思っています。

島への愛とあたたかいの具体化

2つあります。
1点目、「離島から若い人が出て行ってしまう」。このイメージはインターンシップに参加する前からありました。また、ヒッチハイクをさせていただいた男性の方も同じことを言っていました。なので、私は若い人は離島から離れたくて離れていると思っていました。しかし、今回参加したのがお盆の時期もあったかもしれませんが、多くの人が上五島に帰って来ていました。また、今回出会った人は皆さん、上五島のことがとても好きでした。お盆の時期に上五島に帰ってきて、友人に会うのが1年で最も楽しみなことだとおっしゃている方もいました。若い人は離島が嫌いで離れるのではなく、仕事や諸々の関係で仕方なくでていってしまうのだと感じました。また、若い人の仕事がないというのは問題点であるのではないかと思っています。
 2点目、「島の人はあたたかい」。これはインターンシップの前に思い描いていたイメージです。これが裏切られることはありませんでした。しかし、参加前あたたかいの具体的なイメージを持つことが出来ませんでした。参加することによりあたたかいってこういうことなのだと身をもって実感することが出来ました。特に島から離れる日に私たちインターン生2人のために10人も見送りに来てくださったことは本当に心に刺さり、今でも感謝でいっぱいです。

「いってらっしゃい」と今後
私たちインターン生2人を見送ってくださる上五島の皆さん

私が心に残った言葉は「いってらしゃい」です。これは、島を離れる日にフェリーに乗って見送っていただいてるときに就業先の方がいってくれた一言です。普通なら「さようなら」や「またね」といった言葉をかけてもらうと思うのですが就業先の方はキャンプの子どもたちを見送るときも私たちを見送るときも「いってらしゃい」と声をかけてくださいます。そして、見送られる側は「いってきます」と返します。たった一言ですが、また上五島に戻ってきていいんだ、私の居場所だと思っていいんだと感じられてとても印象深いです。
また、今回上五島を訪れて、今後のゼミの個人テーマを「離島」「観光」にすることに決定しました。約一年後の卒論提出に向けて、関連する文献を読んだり、今回出会った皆さんからもっとお話が聞けたらいいなと思っています。そして、学生のうちに必ずもう一度上五島を訪れます。