帰りたくなる場所

私はまだ仕事に慣れない中でも、笑顔でお客さんに挨拶して対応することを心がけました。それに対してお客さんが笑顔を返してくれたり喜んでくれることがあると嬉しかったです。しかし、今回働かせてもらい「気遣い、心遣い」が大切であるということを学びました。お客さんに尋ねられて答えることまでは当たり前で、プラスαで先読みをして、私からお客さんのことを考えて先に私から尋ねたりする気遣いが大切だということを学びました。忙しい時にお客さんに「○○はある？」と尋ねられてそれを取りに戻り、持ってくると時間がかかりお客さんを待たせてしまいますが、先に「よろしければご利用ください」と先に○○を持っていければ、お客さんが私に尋ねる時間も省けてスムーズになるということを改めて実感しました。また、それくらいの心の余裕をもって働くことが大切だと感じました。私は「周りをよく見て、お客さんをよく見て、気遣いと心遣いが大切だからね」と言葉をかけていただき、教えていただいたことが心に残っています。

私は「島の人の温かさ」と「雄大な自然」が徳之島の魅力だと思います。私は普段、大学の課題や実習など時間に追われながら毎日ばたばた過ごしていましたが、島に来て人の温かさと雄大な自然に触れてのんびりとした島の時間の中で過ごすことでとても心が穏やかになりました。しかし、島の人と話しているときれいな海もきれいな空もおいしい魚料理の数々も島の人の温かい雰囲気も私が島に来て感動していることは、島に住んで生活している人にとっては当たり前のことばかりでした。「島には何もないよ～」という人もいて、島の人たちは徳之島の素晴らしさが日常になり島の魅力を十分に発信できていないことが「すごくもったいない！！」と思いました。

約２週間という短い期間ではありましたが、私は徳之島の虜になり、私にとってとても大切な場所になりました。「お姉ちゃん」と素敵な笑顔で私を呼んでくれる子供たちと一緒に遊び、人生で初めて釣りをしてその楽しさを知り、海と空がとても広くて、どこに行っても自然豊かで絶景が広がり、働きながらも見ることができる夕日や透き通った海は息を?む美しさでした。徳之島で数日過ごしただけで、もう帰る日が来ることを考えると悲しくなりました。毎日が初めて尽くしでとても濃くて、こんなにも充実した日々が送れたのは、島で出会ったすべての人が優しくて温かかったからだと思います。どこの誰かも知らない私をあんなに優しく迎え入れてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。島を去るときはとても寂しかったけど、私の心の中になぜか、「また徳之島に必ず帰ってくる！」という強い自信があったので涙は出ませんでした。自宅に帰って日常に戻ると心のどこかにぽかっと穴が開いたような気持になりましたが、今は家族や友達、周りの人にたくさん島の魅力を伝えて、また必ず徳之島を訪れたいと思います。今回は徳之島でたくさんの「幸せ」を感じさせてもらいました。今回は与えてもらうばかりだったので、与えてもらうばかりではなく、私も何か与えられるような人になりたいです。