島キャン実施レポート

人生を変えた2週間の(上五島での)すばらしイイ生活

2017年夏 新上五島町
上五島サーフクラブ
2017年8月2日~8月15日
中京大学/現代社会学部  池田 昂平
上五島で得たすべての経験は、僕にとって一生分の宝物となりました。
「はたらく」ことと「あそぶ」こと
東京から来られたお客様と。メイン画像:一日の始まりは、ツアースタート地点のここから。上五島の海の透明度は、ただただきれい…

 たった2週間、僕は、上五島で働いてきました。そのたった2週間は、僕の「はたらく」という価値観を180度変えてしまうものでした。それは、僕の19年の人生の中で、一番濃い2週間でもありました。
 主に、午前中は全国から来られるツアーのお客様の補助、午後からは島の学童保育の手伝いをしていました。ツアーのお客様の年齢層は様々で、いかにお客様に最大限ツアーを楽しんでもらうかを、日々考え続けていました。学童保育の子供たちは、島育ちも手伝ってか、とても僕らインターン生になついてくれました。
 上五島で働いた2週間は、上五島で「あそんだ」2週間でもありました。「はたらく」ことが「あそぶ」ことと結びついて捉えられるようになったのは、自分の中でとても大きな意義を感じています。

「島時間」と「島空間」
世界遺産候補、頭ケ島教会

「島時間」が上五島には流れています。そこでは、時の流れを追いかけることなく、ただただ身を任せるのです。そして、島民以外の人を温かく迎え入れてくれます。そんな「島空間」を2週間でも共有できたことは、今までにないほどの気持ちのよい、すがすがしい体験でした。
 そんな上五島が、急激な人口減少、少子高齢化に悩まされているということをインターン中に知りました。こんな素敵な島の未来が、激動の時代に飲みこまれていくのを阻止し、「島時間」と「島空間」を守り抜く大切さを痛感しました。僕たちにできることは小さなことかもしれませんが、島おこしを通じて、この上五島という貴重な財産を、後世に残す義務が僕たちにはあるのではないでしょうか。

上五島、中から見るか?外から見るか?

  僕が上五島で2週間インターンシップをしている最中に、あるテレビ番組が上五島の特集を放送していました。そのころにはもうすっかり島民気分に浸っていた僕だったので、その特集を島民目線で見ていました。すると、ああでもない、こうでもない、もっとあれはこうだ、などと批判的な目でその特集を見ている自分がいました。きっと、上五島へ行く前にそれを見ていたら、ほぼすべての情報を丸のみにしていたでしょう。上五島を、島の中からの視点で見るか、島の外からの視点で見るかによって、その見え方は大きく異なるはずです。
 百聞は一見に如かず、といいます。少しでも上五島に興味がある方は、外から見ているだけでは百聞にとどまってしまいます。自分の目でしっかり中から見てください。その一見に勝るものはないはずです。