島キャン実施レポート

また帰りたい場所、優しさで溢れる与論島

2017年夏 与論島
与論町役場・商工観光課
2017年8月2日~8月15日
明治大学経営学部  早津 紅喜
沢山のこそを学び、沢山の人と出会い、一生忘れられない貴重な体験をしてきました
「はたらく」ということは思いやること

私はこの島キャンに参加するまで、はたらくについてや、自分がやりたい職業について、明確な目標が立てられてずにいました。それらについて自分なりの考えを見出せるようにという目的で島キャンに参加しました。
商工観光課では主に台風対策、サンゴ祭りの準備片付けなどの仕事をやらせて頂きました。台風対策では台風による被害を出さないために、古くなった看板の撤去作業をしました。さらにサンゴ祭りの準備や片付けでは、機材運びから設置、それらの片付けなどしました。これらの仕事を通して思ったことは、これらは形になったものだけが人目にあがり、それまでの過程はあまり人目にあがることはないということです。しかし、商工観光課のみなさんは影ながらの仕事でも思いやりの気持ちを持ち、情熱ある行動をされていました。商工観光課の仕事は島の方々がよりよい暮らし、観光客の方々がよりよく楽しんでもらえるようにという願いで仕事しているのだと教えて頂きました。
実際にお祭りを楽しむ島の人や観光客を目の当たりにすると、その苦労を忘れさせる達成感を得られました。働く上で誰かのために思いやりの気持ちを持ち、それに対する熱意を持った行動を取ることで、のちにそれがやり甲斐や達成感として得られるということを学びました。本当の「はたらく」という意味は人のことを思い、人の役に立ち、やり甲斐の感じることができるのではないかという、自分なりの考えを持つことができました。

魅力であふれる与論島

与論島は昔、観光でブームだったころ、島の道や海を人で埋め尽くすほどの観光客で盛り上がっていたそうです。現在はピーク時に比べれば、少ない。その中で近年、与論島は映画「めがね」のロケ地の舞台であり、「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」という本にも掲載されるなど注目を浴びてきている。そんな与論島はギリシャのミコノス島と姉妹都市であるため、島の至る所で白を基調としたまるでギリシャ風の建物が散りばめられている。この白の建物は与論島の色鮮やかな青い綺麗な海と空に映え、白と青で統一された空間はまるで日本ではないような雰囲気があります。さらに与論島には、いくつもの海が存在します。色んな海を巡って思ったことは、離島だからこそ味わえるプライベート感があることです。都内の人で溢れかえる海とは違い、透き通った綺麗な海で独り占めできる喜びと癒しがあります。与論島は他の観光地とは違う楽しみがあると思います。俗にいう観光地はレジャーメインのイメージがあるが、与論島はそれに加えてほっとする癒してくれる場所があることも魅力である思います。現代を生きる人々が求めている場所こそが、楽しさと安らぎを兼ね備えている与論島にはあります。

形には表せない与論島の素晴らしさ

与論島の素晴らしいところは沢山あります。大潮の干潮時に見られる海にぽっかり現れる百合が浜、どこまでも広がる青く澄んだ海、島の食材を使った美味しい島料理。これれらはもちろん与論島の魅力ですが、実際に行ったからこそ感じた、写真では伝えることができない魅力がありました。それは与論島の人の温かさです。与論島の方は初対面の人でも歓迎してくれて、歩いていれば「暑いでしょう」と言って冷たい飲み物を差し出してくれました。さらに与論島には与論献奉という儀式があります。自己紹介などを述べた後、杯に注がれた与論島ならでの島有泉という黒糖焼酎を、飲み干します。そこから話が広がり、初対面のなのに気張らずに打ち解けることができます。与論献奉には人と人との間の壁をなくし、人を引き寄せる力があると思いました。いつの間にか同じテーブルに沢山の人がいることもありました。この与論島の方の温かさ、優しさ、気さくさこそ写真などの形に表すことができない、与論島の素晴らしい魅力だと思います。これは実際に感じたからこそ伝えられること、表面化される魅力以外にも私は与論島の素晴らしさを伝えていけたらと思っています。この温かくて安心できるふるさとのような場所、心が温かくさせてくれる場所、また帰ってきたくなる場所、そんな与論島に出会えたことは私の財産です。